歯の神経を抜かない治療にこだわる理由
再発して当たり前の従来型の歯科治療
あなたは過去に歯の治療を受けてこられたと思います。年齢を重ねてくるにくれ過去に受けた歯科治療について疑問をお感じなってきたことはないでしょうか?
過去に治療して治したはずの歯がどうして痛くなるんだろう?
どうして何度も同じところが再発してしまうんだろう?
神経を抜いた歯が折れて抜歯になってしまった!どうしてこんなことになったんだろう?
神経がない歯が「根が割れて」しまい抜歯診断となってしまった、どうしよう。
神経を抜いた歯に膿がたまり何度も腫れを繰り返している。
虫歯を治療しても再発するのは結局、治ってないってこと?
これらは実際に吉本歯科医院にお越し下さった患者様がおっしゃられた言葉です。多くの方が何かおかしいと思いながらも「そんなものだろう」「みんながしているから」「歯医者がそういうから」という理由でなんとなく言われたままの治療を習慣として続けているということはよくあります。
歯科医師の立場からしてみても当たり前のように虫歯を削り取り歯の神経を抜く治療を行い再治療や抜歯は当たり前という悪循環の治療を繰り返していても「それが常識だから」「大学ではそう習ったから」というのが実情だと思います。
薬で治す歯科治療
吉本歯科医院で行っている薬で治す虫歯治療法は一般的な従来の歯科治療とは根本的に発想の違う治療法となります。
薬で治す虫歯治療は虫歯や歯周病などの原因となる細菌をごく微量の抗菌薬によって死滅させるという治療法です。
従来の歯科治療は細菌感染した虫歯部分は削り取って除けるという治療法です。
細菌が感染している可能性のある部分を含め大きく削り取ってしまう。
大きく削り取るので歯が痛いのは当たり前。
しかも簡単には細菌を除去しきることはできず何度も何度も場合によっては数か月も通院し続けることもあります。
何度も通い痛い思いをして治療してもらったはずの虫歯治療なのに、結局は再発してしまうのが実際のところです。
現在の日本の歯科治療の7割が過去に受けた治療の再治療というのが現実です。
つまり「再発してあたりまえ」なのが今まで受けてこられた歯科治療ではないかと思います。
再発した場合には最後は歯の神経(歯髄)を取る治療が必要になり、神経と取ってしまうと歯は一気に弱くなり最後は歯を抜かなくてはいけないという負の連鎖です。
この従来型の治療に対し薬で治す虫歯治療は、どんなに重度の虫歯であっても「封鎖」さえできればたった1回の治療で消毒できてしまう治療法です。歯の治療に何カ月もかかって痛みも腫れも治まらなかったような根尖性歯周炎が治っていきます。根尖周囲の歯槽骨再生していきます。
※吉本歯科医院の特殊接着封鎖技術について
そして最も重要なことは歯の神経近くの深い部分の虫歯部分を削り取る必要がありません。大きく削り取る必要がないため痛みも少ないです。
それが薬で治す虫歯治療です。
歯の神経近くのむし歯を削って除けようとするから抜髄という神経血管を取り除く処置が必要になるのです。
薬で治す治療は、神経血管の近くを物理的に触らずに消毒するという治療です。
ですからすでに神経血管近くの大事な壁を削られている場合には成功率が大幅に低下します。なぜなら神経血管は非常に細く顕微鏡をもってしても傷付けてしまったかどうか判断できないからです。
歯の神経を抜いてしまうことからはじまる悪循環治療とは?
歯の神経の働き
あまりご存じない方が多いのですが実は歯の神経・血管にはたくさんの働きがあるのです。
①歯が割れるのを防いでくれる
②免疫がばい菌と戦って歯の中で膿が溜まるのを防いでくれる
③虫歯の進行を遅らせてくれる
④無理な力がかかるとしみたり痛んだりして歯に起こった変化を知らせてくれる
安易に神経を抜いてしまうと歯の強度は10分の1以下に落ちてしまい、これらの働きがすべて失われ、再治療や抜歯になると報告されています。神経を取った歯には栄養がいきわたらず枯れ木のような状態になってしまいます。
神経を抜いてしまうと、歯の寿命は約15年も短くなります。また、20~25年後には抜歯になるというデータも出ています。20歳で神経を抜くと40歳代には抜歯になる計算になります。実はこの神経を抜く処置こそが将来多くの歯を失ってしまう原因を作る悪循環治療のきっかけなっているのです。
悪循環を引き起こす治療
虫歯を大きく削り神経を抜く治療を受ける
↓
神経を抜いた歯は弱くなる(歯が割れる、膿が溜まる、また虫歯になる)
↓
何度も再発し度重なる治療により修復が不可能になり抜歯となる。
↓ ↑
抜けた歯の周りの歯に負担がかかる。
歯の神経を取ることから始まってしまうこの負の連鎖を断ち切ることが生涯ご自分の歯でご飯を食べられるあたりまえの幸せを守る大事なことです。私の医院で「出来る限り神経を抜かない虫歯治療」を行っている理由です。
こうして日本人は歯を失っていく
歯を失わないために多くの方は「虫歯」と「歯周病」だけ予防しておけば安心と思っています。
定期的に歯のメインテナンスに通って歯の掃除をしていれば大丈夫。そう思われている方は非常に多いのではないでしょうか?
しかし、歯の掃除だけでは歯の予防には片手落ちです。
北欧の国、スウェーデンという国をご存じですよね?
スウェーデンでは世界でも有名な予防歯科の先進国です。
かつてはそんなスウェーデンでも多くの人が虫歯や歯周病で歯を失っていました。
しかし、多くの国民が歯を失って健康を損ねていく状況を重くとらえたスウェーデン政府は予防歯科を国家的なプロジェクトとして開始したそうです。
その結果現在北欧スウェーデンでは「歯周病」や「虫歯」が原因で抜歯することは減ってきました。
スウェーデンでは予防歯科が非常に発達しており「歯周病」や「虫歯」になる人そのものが減っています。
そんなスウェーデンでは現在、歯を抜かないといけないという抜歯診断にまでなってしまう最大の原因は「歯根破折(しこんはせつ)」と言われています。
歯を抜かない治療|歯根破折による抜歯から歯を守るなら香川県高松市の吉本歯科医院
これは歯の根までまっぷたつに割れてしまっている歯です。
比べて日本ではいまだ「歯槽膿漏(歯周病)」や「虫歯」が抜歯原因の第一位と第2位です。
そして抜歯原因の第3位が「歯根破折」です。
歯を抜かない治療|歯根破折による抜歯から歯を守るなら香川県高松市の吉本歯科医院
※平成30(2018)年11月公益財団法人 8020推進財団より抜粋
このままいくと日本でも歯周病や虫歯が原因による抜歯がなくなり「歯根破折」が抜歯原因第一位となるかもしれません。
下記の図をご覧ください。
抜歯原因の調査です。
平成17年調査の時は破折で歯を失っている人は11.4%
しかし
平成30年調査になると破折で歯を失っている人は17.8%にまで増えています。
神経を取っている歯は神経が残っている歯に比べて「破折」しやすいとなっています。
また、神経を取る治療をしている歯と、神経が生きている歯では破折で歯を失うパーセンテージはこれほども違います。神経を取った歯は枯れ木と同じ状態ですので少しの力でも簡単に歯が割れたり折れたりします。
歯科先進国のスウェーデンであっても歯が割れる「歯根破折」になると抜歯しなくてはらない、という診断は同じです。
しかし日本では「歯の根が割れてしまったのでこの歯は抜くしかありません」と診断を受けた場合、ほとんどの患者さんは「歯は抜きたくない」「抜かずに残して欲しい」と思われると思います。
また、歯が割れた程度で歯を抜かなくてはいけないの?と思われる方の方が多いのではないでしょうか?
歯が割れることは信じがたい。
割れたら接着材でくっつければいい、とそう思われるのではないでしょうか?
実際に私の医院には
「歯を抜かないといけないと診断されたが抜かずに残せる方法はないか?」
「抜歯診断を受けたが本当に抜かないといけないのか知りたい」
「割れた歯をくっつけて欲しい」
というご相談、非常に多いです。
歯根破折という症状はまだまだ知られておらず、歯根破折になってしまうと日本の保険診療では「抜歯治療」となるということを知らされていません。
日本の健康保険診療の中には「歯根破折した歯を治療する」「保存する治療」というのはありません。
破折した歯を接着して保存する方法はありますが、一度割れてしまった歯は強度が弱くなり割れやすいというのも事実です。
歯根破折を起こしてしまったら、抜歯になってしまうんだということを知って頂くことが
まずは本当に重要なことです。
歯根破折を引き起こす大きな原因は過去に受けた治療です。それは歯の神経を取るという治療です。
歯の神経を取ってしまうと歯は枯れ木と同じ状態になります。
強度は健康な歯の10分の1まで一気に落ちます。
神経がある歯は、強くしなやかで強度があり少々の噛む力がかかっても折れません。
しかし神経がない歯は弱く枯れ木状態ですので強度がなく少しの噛む力で折れてしまいます。
日本人がここまで多くの歯を失ってしまう原因は最初の「歯の神経を抜く治療」からはじまっています。歯の神経を抜く治療を受けた後からどんどん歯は悪くなり最後は抜歯という悪循環の中に多くの人は入ってしまっているのです。
歯医者さんが削るのだから間違いないだろう、一般の人がそう思うのは当然だと思います。小さな虫歯治療のために長期にわたって歯科医院に通いびっくりするほど大きな穴を歯に開けられて詰め物をされあげくに数年のうちに再発して痛くなる。そんな状況に疑問を抱いたとしても「歯の治療というものはそういうものだから仕方がないだろう」とか「歯ブラシのやり方が不十分だったから」と思ってしまうのが患者さんです。
虫歯は薬で治すことができる
これまでの歯科治療は虫歯菌によって侵された部分を徹底的に除去するために健全な象牙質まで削ってしまい神経や血管を取り除くというものです。
悪くなったのであれば虫歯になった部分を健康な部分まで含めて大きく削ってしまいましょう。細菌が歯の神経(歯髄)にまで達しているのであれば歯の神経ごとごっそり削り取ってしまいましょう。という「悪い部分は切って徐ける」という外科的な発想です。
しかし治療によって削り取り失われた部分はもう二度と元に歯戻りません。削り取った歯は元には戻りませんし、取ってしまった歯の神経が生き返ることはありません。歯の神経を取ってしまうと死んだ歯になってしまうのです。
例えば足が水虫になったとしましょう。皮膚科に行きますよね?皮膚科の先生は「水虫になってますから菌がいる部分を皮膚ごと全部切り取ってしまいましょう。」とは決してなりませんよね。「菌が足の中まで入り込んでいますから足ごと切断しましょう」とは決してなりません。実はこれは虫歯でも同じことをが言えるのです。
実は私がケアマネジャー研修として施設を回った時に感じたことがあります。
介護施設では「床ずれ」で悩まれていらっしゃる方が実は多くいらっしゃいます。
賛否両論ありますが、私自身がそのような状態だったら湿潤療法(ラップ療法)を受けたいと思いました。
薬で治す虫歯治療はまさに歯科でのラップ療法なのです。
ラップ療法は封鎖がすべてです。封鎖技術により成功するか失敗するかが決まります。
薬で治す虫歯治療は画期的な素晴らしい治療法だと信じて多くの先生が試みてはみたものの多くの失敗して諦められています。
お話を伺う限り最後に到達できないのが封鎖技術だと感じています。吉本歯科医院に勤務した歯科医師はまず最初に驚くのがこの「薬で治す虫歯治療」の成功率です。多くの医院さんで勤務したり勉強してきた体験の中で「薬で治す治療法はうまくいかないものだ」と思い込んでいた先生がほとんどです。
しかしそれは封鎖技術によるものなのです。
歯の中には神経・血管が入っています。神経が通っているからモノを噛んだ時の感触が歯や歯根膜の神経を通じて脳へ送られるのです。歯人間の重要な器官の一部です。
そうそう簡単に削ったり抜いたりしてはいけないのが当たり前です。
現在、薬で治す虫歯治療が確立し、このような治療はしなくてもすむようになりました。
おかげで私の医院では「虫歯で神経を抜き歯の根の治療をする」というルーティンはほとんどなくなりました。
吉本歯科医院に勤務した歯科医師は「抜髄治療(歯の神経を取る治療)」をこんなにしない医院に勤務したことはないと驚きます。
しかし吉本歯科医院ではそれが普通です。
必要以上に削られることがないので患者さんは治療の痛みを強いられることはなく麻酔も多くは必要ありません。歯髄に細菌が達しているような虫歯でも歯髄腔にまで穴が空いていなければ神経を抜かずに残せることもあります。
虫歯になった神経近くの象牙質を削らないので虫歯が無菌化されたあとは失われた象牙質に再びカルシウムが戻りより再石灰化が起こります。従来のように治療後に細菌の取り残しによる再発は少ないです。治療による消毒は基本的に1回か2回ですみます。使用する薬剤はわずかで副作用はなく消毒に高額な費用もかかりません。
「虫歯は全部削り取って、神経を抜いて詰め物やかぶせ物をする」という従来の治療法では、数年後に再治療や抜歯などの悪循環治療を繰り返してしまうことが度々あります。
私も子供の頃、歯医者のイメージは、みなさんと同じように「虫歯をドリルでガリガリ削って治すものすごく痛いもの」でした。しかし、今は菌を薬で殺し無菌化するいう新しい概念で行う虫歯治療が「あたりまえ」です。私は、今後もできる限り歯の神経を抜かない虫歯治療法で歯の神経を抜くことからはじまる悪循環のサイクルを断ち切り出会った患者さんの歯を守り、人生100年時代をご自身の歯で食事を楽しんでいただき質の高い人生を支える医院となりたいと思います。
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